是乃綾乃記
これ すなわち あやのしるし
鬱々たる程の瀬戸内語り。
2012/11/23
Fri. 15:34
久々にちょっとだけ間が開かない日記。
舞台から帰ってきて以降、相当な瀬戸内ブルーです。三成君もとても悲しい場面があったのにも関わらず、どうも瀬戸内ブルーなのです。
きっとゲームのショックを思い出したからに違いない。
鬱々たるや見苦しいので、追記にたたみます。
舞台から帰ってきて以降、相当な瀬戸内ブルーです。三成君もとても悲しい場面があったのにも関わらず、どうも瀬戸内ブルーなのです。
きっとゲームのショックを思い出したからに違いない。
鬱々たるや見苦しいので、追記にたたみます。
アニキはきっと優しい。器が大きい。私ですら妄想の中で、その彼の器の大きさに甘えてしまう。甘えてしまって元就様を預けてしまう。
アンタの事は綺麗さっぱり忘れるとか言っちゃ駄目。
舞台のあの感じを見るに、元就様はどこまでも続く闇に堕ちたのでしょうね。でも、どこからかきらきらした微かな光が降る残酷な場所。いっそ本当に真っ暗ならば良いものを。
僅かなる光が、何かを引っ張る。
何回も呟いたけど、元就様は「目の無い魚」になっていく。
その世界は彼の思慮を阻むものもなく、計算できぬ事柄も無い、彼は過ちを犯していないと叫ぶけれど、誰も聞かない。声は吸い込まれるでもなく、かといって落ちるわけでもない。
あまりにも手触りがない世界だった。自由過ぎて逆に不自由。
「最期まで……虫の好かぬ男であった」
あがくことなど知らない。彼はその言葉を最後に目を閉じて、言葉を失います。
深海にすむ魚は、目をなくし、色をなくす。それがまるで必要のないものだから。代わりに発達するはずの感覚ですら、元就は捨てていくのです。
他から見れば罪滅ぼしに思える時間を、彼は少しずつ色を削ぎ落としながら過ごす。
元親はああいう性格だから、きっと元就様を忘れる事なんて出来やしません。いけ好かない奴だった。冷たい目で俺を殺しやがった。気に食わねえ、気に食わねえ。心が波打つ間はまだ忘れられない。
いつしか時がめぐり、壮年となっても、元就は元親の中で脈打つのです。ずっとやらなかったことがある。今ならしてやらぬこともないと、元親は最初で最後の花束を、瀬戸の海に投げ入れる。
どうかこの花が、孤独なアイツに届きますように。
ひらりはらり。
壮健だったころの元親が、闇の中に降り立つ。あの時海に投げた花。あれはもう幾年も前の出来事なのに、今目の前に瑞々しく咲き誇る花の弁。ここがどこかすぐにわかる。
そして自分の投げた花が、久方ぶりに闇に仄光を産み出す。元親は走った。正確には「走った」とは言えない。ここには上も下も無いからだ。
何日?何時間?それとも、何年?
元親は元就の前に立っています。あのままの姿で。彼が槍で貫いた跡もそのままに、敗れた戦装束も、血の気が失せた顔も、壊れてしまった輪刀も、なにもかもがそのままでした。
「……」
元就はまるで泥水のごとき緩慢さで元親を見上げ、瞼を開く。
そこには亜麻色一色になった不気味な瞳がありました。虚ろではありません。虚ろ、というのはまだ何かに余地があるからそうなる現象である。虚ろは隙間が無いと生まれないのだ。揺らぎを生むための隙間が。
しかし、彼にはその、余地が無い。
肌の色は驚くほど白く、指は節々が浮き出ている。姿形は変わらないのに微妙にどこかが変化している。
どれ位の時間、彼はここにいたのだろう。どれ程の事を考えたのであろう。
「……忘れるってのは、本当は辛い事だ。きっと、忘れねえ事よりも。――…なあ、毛利」
結局自分は忘れられなかった。捨てるなんて口にするんじゃなかった。あの言葉が呪詛となって身に取り付いて僅かばかりの傷を残すことになったのは、瀬戸海の風がそうしたか、そうでないのか。
一方、闇の中ですべての孤独を身に宿した元就は、代わりに忘却を手に入れた。死ぬことよりも恐ろしい闇の中で、さらに悲しいことを手に入れた彼には、もう何も残ってなどいないのだった。
◇◇◇◇
忘れるっていった元親が出来ずに、忘れられることに激高した元就がそれを成し遂げる。
これ以上の罰なんかない。
どんより暗いことばかり考えていますが、同時にすべての罪を帳消しにしたふたりが現代に転生して同棲してほんとにいちゃこららぶらぶ生活をするって妄想も同時にしていますよ、最近。
すっごい守銭奴な元就様はもちろんアニキの無駄遣いも許さないんだけど、元就の誕生日に超高級レストランでごはん食べて、超高い万年筆かなんかあげちゃってさ。
「お前以上に高え買い物なんざ、この世に無えよ」
「――痴れ者が…」
とかかっこつけるアニキと、実は照れ照れの元就様とかさ。どうですか。
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